【カリグラフィーペン先の基礎知識】4つのお手入れ手順と正しい保管方法

今回はカリグラフィーには欠かせない<ペン先のお手入れ方法>について詳しく解説します。

この記事はこういう人に向けて書いています
  • カリグラフィーを始めたばかりで正しいお手入れ方法がわからない人
  • 買ったばかりのペン先なのに錆びて使えなくなってしまった人
  • なんとなく書き味が悪いと感じている人
  • 消耗品だと分かっていてもペン先をなるべく長持ちさせたい!と思っている人
目次

カリグラフィーのペン先(ニブ)はお手入れをすることで長く使える

手入れしたカリグラフィーのペン先を使って書いたLOVEの画像

西洋の書道であるカリグラフィー。
インクを付けて書くカリグラフィーのペン先は消耗品ですが、正しいお手入れをする事でより長く使うことができます。

お手入れを怠りペン先の腐食などが起こると、持ち手の部分であるペン軸(ホルダー)まで使えなくなってしまうこともありますので、
正しいお手入れ方法を知って、カリグラフィー文字を美しく描くための道具を大切に扱いましょう♪

何故ペン先のお手入れが必要?お手入れしないとどうなるの?

カリグラフィーペン先の手入れを怠った時の画像

インク詰まりを起こして書きにくくなる

当然のことですが、インクは乾けば固まりますよね。

長い時間ペン先にインクがついたままでいると、洗っても落ちきれないインクがペン先の溝の部分に詰まってしまい、キレイな文字を書きにくくしてしまいます。
カリグラフィーの命でもある強弱を思うように調節できなかったり、ラインが乱れたり文字が掠れてしまったりしますので、インク詰まりを起こさないようにお手入れが必要です。

サビや腐食が起こり使用できなくなる

ペン先にインクがついたままにした状態で放置していると、乾いたインクがサビ・腐食の原因となってしまいます。

ペン軸にペン先を刺したままインクが固まって錆びついてしまい、ペン軸からペン先がぬけなくなった〜!なんてことも…。(経験談です。最後にエピソードをチラッと載せています!)

短い使用期間で買い替えが必要になる

もしお手入れ不足でペン先の腐食などが起こり、ペン先をつけていたペン軸まで一緒にダメにしてしまった場合、修理や買い替えとなるとなかなかの出費となってきます。

ペン先だって一つひとつは安いものが多いですが、チリも積もればなんとやら。
頻繁に買い替えていてはその分費用がかさみとってもコスパが悪いですよね。

使った後にやるべき4つのお手入れ手順

カリグラフィーのペン先を手入れする時に使用する用具

お手入れするのに必要な道具の基本はたった2つ。難しい事は何もありませんので手順通りにやってみましょう。

用意するもの
  • キッチンペーパーもしくは柔らかい布
  • お水を入れた容器

Step.1:付着しているインクをキッチンペーパーや布で拭き取る

まずは書き終わって付着しているインクを拭き取りましょう。
ここでは全て落とそうとしなくて大丈夫です。優しく拭き取ってあげてくださいね。

Step.2:ペン先をペン軸(ホルダー)から外す

カリグラフィーのペン先を手入れのために外す画像

ペン軸は木製のものが多いので、水に直接付けてしまうとホルダー自体の腐食の原因となります。
洗う前にキッチンペーパーでペン先を挟み、そっと抜きましょう。

もしもペン軸にインクが付着している場合は、ウェットテッシュやアルコールを吹きかけたキッチンペーパーなどでインクが完全に乾かないうちに拭いてあげましょう。

step.3:水を入れた容器の中でペン先を優しくすすぐ

カリグラフィーのペン先を手入れする画像

ペン先はデリケートですので、先端が痛まないよう優しく優しく、が鉄則です。
ガシャガシャと洗うのではなく、水に潜らせて水圧で洗うイメージで。

Step.4:水分をしっかりとふき取る

カリグラフィーのペン先を手入れする画像

大切なのはここです!水分が残ってしまっているのが一番良くないのです。
乾いた布やキッチンペーパーでしっかりと拭き取りましょう。

ペン先の種類によっては繊維が引っかかって先端が歪んでしまう恐れがありますので注意が必要です。
ここでは「優しくしっかり」が合言葉。

一連の工程を動画にしてみましたのでよかったらご覧ください。

タチカワの製品で「カリグラフィーのお手入れセット」というものがあるみたいです。
専用キットを使ってお手入れするのも良いかもしれません。

番外編:たまに貴金属磨きで優しく磨いてあげると驚くほどキレイになる

たまにメンテナンスデーを作り、金属磨きの布で拭き取ってあげると驚くほど綺麗になります!
強く擦ると傷をつけてインクが残りやすくなる可能性がありますので、優しく擦ってくださいね。

まるで新品に戻ったような輝きです。汚れがリセットされて、心がウキウキします♪

カリグラフィーのペン先・ペン軸の正しい保管方法

手入れ後のカリグラフィーのペン先をしまうケースの画像

ここでは、カリグラフィー道具の正しい保管方法も一緒にご紹介しておきます。
正しい保管もお手入れの一つ。どんな保管方法が良いのか、またおすすめのペンケースもご紹介したいと思います。

きれいに洗ったペン先は乾燥した状態を保つ

重要なので何度も言ちゃいますが、水分が残っていることがサビの原因になりますので、しっかりと乾かしましょう。神経質になる必要はありませんが、湿気をとってくれるシリカゲルを一緒に入れておくとさらに良いと思います。

使わない時はホコリなどがつかないケースで保管する

使わない時や、持ち運びたい時には、繊細な道具を守ってくれるケースで保管するのが望ましいです。
私は、革の巻きペンケースにペン軸とペン先を収納しています。いつでもどこでも書けるように、基本毎日持ち歩くようにしています。

私のように、外出先にも持っていきたい!という方は、コンパクトにまとまる巻きペンケースがおすすめです♪

カリグラフィー用ではありませんが、私の持っているホルダーの長さではきちんと収納ができます。一緒にペン先を保管しているケースも入れておける大きめのポケットがあるのでとても使い勝手が良いです。
他にも定規やマステなどを入れて持ち歩いています。

ペン先の保管ケースとして使っているのは無印良品の「ポリプロピレン小物ケースSS」。
お値段も安くて薄いのに数種類のペン先が余裕で入ります。ペンケースのポケット部分に入れても嵩張らないのがとても気に入っています。

新しいペン先を使い始める時:まず錆止めを落とそう

手入れした後のカリグラフィーのペン先画像

買ったばかりのペン先は、錆止めがついているので、そのまま使うとインクがしっかりとついてくれません。
新品のペン先を使う時にはまず以下の方法で錆止めを落とすようにしてくださいね。

錆止めを落とす方法は4通り
  1. シンナーやアルコールでふき取る
  2. ライターやろうそくで軽くあぶる
  3. 食器用洗剤で優しく洗う
  4. じゃがいもに15分ほど突き刺しておく

私のおすすめはアルコールで拭き取る方法です。一番お手軽です♪
ライターやろうそくで軽く炙る方法は、やり方によってはペン先の質を悪くしてしまう可能性があるためあまりおすすめしません。

自分の道具を丁寧に取り扱うことでカリグラフィーへの愛もスキルも向上させよう

手入れしたカリグラフィーのペン先で書いている姿の画像

私が道具のお手入れについて一番お伝えしたいこと。それは・・・

カリグラフィーを上達させたいなら道具を大切にすべし!

カリグラフィーは西洋の“書道”です。
日本の書道をイメージしてもらえると分かる通り、お手本やルールに基づいて何度も書く練習を繰り返して美しい線や強弱、角度などを自分のものにしていきます。

練習で使うペン先の質が悪ければ美しく文字を書くことが出来ないので、当然ですが習得するまでに余計な時間がかかってしまいますよね。

また、手入れをしながらペン先を“ながら観察”する機会が増えるので自然と愛着と理解が増していき、より上達も早くなる!ということもあると思っています。
「どこがどう開くことで強弱がつくのか」「自分の使っているペン先の柔らかさ」などを知れば書くときの力の入れ具合が分かるように、発見がたくさんあります。

私はカリグラフィーをやり始めたばかりの頃に、大変お恥ずかしながらホルダーとペン先を買ってすぐにダメにした事がありました。
そう、まさにお手入れを怠ったせいです。

2~3時間ぶっ通しで書いてお片付けが面倒になってしまい放置

次の日に必死に洗って乾ききったインクを落とせるだけ落とす

ということを繰り返していたんです。

ある日使おうとしたら、ペン先がホルダーにがっちりとくっついてしまっていて、どれだけ力を入れても何をしても外れなくなってしまいました!がっくり…。

力いっぱい引っ張って少しだけ取れた部分のペン先は錆びてしまっていて、ホルダーのペン先が刺さる部分も中が錆び付いてしまっているようでした。

初めて買ったお道具だったので、とっても悲しかったのを覚えています。
単純に、皆さんにはこんな不要な経験をしないでいてほしいなぁ。がっくり…(2回目)

自分の大切な相棒であるお道具のお手入れはしっかりと行い、昨日より今日、今日より明日と綺麗な字を書く練習を重ねていきましょうね!

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この記事を書いた人

カドルといいます。
愛犬のドッグフードジプシー記録と趣味について自由に綴っています。
よろしくお願いします。

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